
エンジニアがテレワーク可能な企業とは?業種別導入ランキングや独立について解説
- カテゴリ: その他テレワーク
- 公開日: 2024/4/29
一時は多くの企業で導入されていたテレワーク。
しかし、時間の経過とともにテレワークを注視している企業もあるようです。
エンジニアのなかには、さまざまな理由からテレワークで仕事をしたいと考える方もいるかもしれません。
その場合、どのような企業を選択すれば良いのでしょうか。
本記事では業種別のテレワーク導入ランキングは導入企業の一例を紹介します。
あわせて独立した際のメリットデメリットについても解説するので、参考にしてください。
1. 業種別テレワーク導入ランキング
■業種とテレワーク導入率
1. 情報通信業 ...75.9%
2. 電気・ガス・水道業 ...46.4%
3. 製造業 ...40.7%
4. その他のサービス業(対事業所サービス) ...40.6%
5. 金融・保険・不動産業 ...39.1%
6. 卸売業 ...37.7%
7. 建設業 ...34.2%
8. 全体 ...30.6%
参考:第5回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査|内閣府
上記は、2022年7月22日付で内閣府が公表した調査結果です。
この資料の中に業種別のテレワーク導入率も掲載されています。
一番下の「全体」は、一覧表には掲載していない公務員・小売業・運送業なども含めた導入率です。
昨今、多くの業界でエンジニアの需要が高まってきています。
しかしその一方でテレワーク導入率については上記の一覧表からみてもわかるように、情報通信業に偏っているのが現状です。
テレワークでエンジニアとして仕事をしたい場合は、情報通信業を中心に探したほうが良いでしょう。
2. テレワーク導入企業の一例
多くの業界があるなかで、テレワークの導入率については情報通信業に偏っていることがわかりました。
しかし情報通信に関連するすべての企業でテレワークが導入されているわけではなく、また導入方法についても企業によって異なります。
・ヤフー株式会社
・株式会社リクルート
・株式会社チャットワーク
・株式会社サイボウズ
・コニカミノルタ株式会社
上記5社は、テレワークを導入している企業のなかでもモデルケースとして取り上げられることが多い会社です。
どのようなスタイルで導入しているのか見ていきましょう。
2-1. ヤフー株式会社
ヤフー株式会社では、働く場所にとらわれない「どこでもオフィス」制度を設けています。
具体的にはネット環境が安定していれば、会社に出勤する必要はなく、好きな場所を職場としてみなしてもらえる制度です。
たとえばインターネットが切断されることなく、スムーズにオンライン会議などができる環境であれば、山の中の一軒家やカフェなどでも問題ありません。
職種や業務内容によっては利用できないこともあり、仕事の状況によっては所属している拠点のオフィスへの出社が必要になることもあるでしょう。
しかしそのような特別な理由がない限りは、好きな場所での仕事が可能であり、テレワークも認められています。
2-2. 株式会社リクルート
株式会社リクルートは、理由・回数を問わないリモートワークを全社に導入しており、「出社しない」を前提とした働き方を実現中です。
2023年3月末時点でのオフィス出社率は38%であり、ほとんどの社員が好きな場所で仕事をしています。
仕事の状況によっては出社が必要になることもあるかもしれません。
そのようなケースにも対応するため、各地にはサテライトオフィスが設けられており、状況・必要に応じた使い分けが可能です。
所属オフィスが自宅から遠い場合にもオフィスに出社する必要はありません。
近くのサテライトオフィスを利用すれば出社したとみなされます。
株式会社リクルートは、今後もさらにテレワークの導入率を高めていくことを目標としており、テレワークでエンジニアとして活躍したい方にもおすすめです。
2-3. 株式会社チャットワーク
株式会社チャットワークは新型コロナウイルスの蔓延による緊急事態宣言発令後、全従業員に「出社禁止令」を通告、フルリモートを実施した会社です。
現在「出社禁止令」は解除されていますが、フルリモートへの移行は進められており、完全在宅勤務も可能な体制が整えられています。
しかし騒音や家族などの問題から、一時的に自宅での仕事が難しいケースもあるかもしれません。
また、スキマ時間を利用して外出先で仕事をすることもあるでしょう。
株式会社チャットワークではサテライトオフィスも用意されており、回数上限は設定されていますが、利用して仕事ができます。
またテレワークを希望する場合には、仕事環境を整えるための費用を会社が一部負担。
インターネットの回線工事なども容易になるでしょう。
このように会社全体で従業員全員が快適にテレワークができるサポートを行っています。
完全テレワークで働きたいエンジニアにおすすめの会社です。
2-4. 株式会社サイボウズ
株式会社サイボウズは、2010年8月から段階的にテレワークの導入を進めてきた会社です。
導入当初は「上長の承認が得られれば、月4回まで在宅勤務可能」というルールがありました。このようなルールを設けた理由は、コミュニケーション不足などによる生産性の低下が懸念されたからです。
その後、Webカメラの導入やスケジュールの共有などのさまざまな課題を乗り越えながら、試験導入が繰り返されました。
2011年3月の東日本大震災発生をきっかけに、一部でテレワークを原則化。
出社が基本と考えられていた経理部でもテレワークを導入し、業務遂行に支障をきたさないことが証明されます。
そして現在、部署や業務内容に関係なく、テレワークが可能です。
テレワークを支えるチームもあり、コミュニケーション促進などを中心に行われています。
2-5. コニカミノルタ株式会社
コニカミノルタ株式会社も、2013年という早い段階からテレワーク導入を模索してきた会社です。
2013年に「働き方改革プロジェクト」を発足し、2016年からテレワークのトライアルが実施されました。翌年の2017年には全社員向けのテレワーク運用がスタートし、現在に至っています。
テレワークの環境を整えるため、Web会議・ファイル共有はもちろん、クラウドサービスを活用したメール・スケジュールの共有などを積極的に導入。
コミュニケーションツールにもなるビジネスチャットや遠隔操作ツールなどの環境も充実しています。
3. エンジニアとして独立した場合
テレワークを希望するエンジニアのなかには、「条件を満たした企業が見つからない」「倍率が高すぎて採用されない」などの問題を抱えている方もいるかもしれません。
その場合、「独立」を考える方もいるでしょう。
エンジニアが独立した場合、年収はどれくらいになるのでしょうか。
ここではエンジニアとして独立した場合について解説します。
多くの方が気にするであろう年収はもちろん、メリット・デメリットについても紹介するので、参考にしてください。
3-1. 年収は400~1,200万円
エンジニアが独立した場合、実績・スキルの高さなどにもよりますが、年収は400~1,200万円くらいでしょう。
企業でエンジニアとして働いた場合の平均年収は500万円弱と言われており、大企業になると600万円を超えることもあるようです。
独立した場合の最低年収だけで見ると、会社に所属してエンジニアとして勤めたほうがよいと感じる方もいるかもしれません。
しかし、実績を少しずつ積んでいけば1件あたりの報酬は多くなり、年収1,000万円超も視野に入ります。
独立すると、営業方法の工夫や定期的なスキルアップなど、個人で努力しなければならない部分は多くなるでしょう。
しかしそれらの努力を怠らずに実績を積み重ねていけば、報酬に上乗せされていくことも事実です。
3-2. 独立するメリット
エンジニアにとって独立する主なメリットは以下の通りです。
・高収入を得やすい
・自由度が高い
・スキル向上が早い
独立すれば自分で案件獲得を行います。
エンジニアの需要が高まっている現在、エンジニア専門のサイトでは案件があふれているのが現状です。
高いスキルがあれば、さらに獲得できる案件は増え、それに伴って収入も高額になります。
スキルを高めれば高めるほど高収入が得やすくなり、最終的には営業をかけなくても仕事が舞い込むようにもなるでしょう。
また、会社のように勤務時間にしばられる必要はありません。
スキマ時間を活用した仕事も可能なため、自由度は高いといえます。
独立すると自分が得意とする仕事を獲得する機会が増加し、スキルアップのスピードが加速する点もメリットでしょう。
スキルアップの向上は収入にも良い影響をもたらし、相乗効果でさらなるスキルアップも可能になる良い連鎖が生まれます。
3-3. 独立するデメリット
エンジニアとして独立した場合、待っているのはメリットばかりではありません。
主なデメリットとしては以下の点があげられるでしょう。
・仕事以外の雑務が増える
・福利厚生がない
・収入が不安定
独立すると自分で仕事を獲得しなければなりません。
また収入や税金といった経理面の雑務も行う必要があります。
エンジニアの仕事のみに集中したい方にとっては、これらはデメリットに感じるでしょう。
また会社勤務ではない点から、福利厚生はありません。
保険などもないため、自分で加入する必要があります。
仕事が潤沢にある間は収入も安定しますが、いきなり打ち切られることもあり、収入がゼロの月も出てくるかもしれません。
会社勤めに比べて収入が不安定になる点もデメリットといえます。
4. エンジニアとしてテレワークを望むなら情報通信業がおすすめ
エンジニアとテレワークを導入している業界などについて解説しました。
新型コロナウイルスが5類に移行されて以降、テレワークを打ち切る企業もあります。
その一方で、積極的にテレワーク導入を続けている業界もあり、そのなかでもトップに位置しているのが情報通信業です。
エンジニアとしてテレワークを望むなら、情報通信業を中心に就職・転職先を探すことをおすすめします。
また独立も視野に入れている方は、メリットだけにとらわれず、デメリットも考慮して行動を起こしてください。