リモートワークで社員の給与査定どうする?正しく従業員を評価するために必要なこととは?

  • カテゴリ: 査定・評価
  • 公開日: 2022/5/23
リモートワークが多くの企業で導入されるようになり、社員同士が顔を合わせる機会が大きく減少しました。

そのため、長い間社内の方と一切接触していない方も多いと思います。

また、1部の企業では、リモートワークの導入に完全に対応し切れておらず、社員の人事評価や給与査定、資料や書類関係などの管理でさまざまな課題が発生しています。

リモートワークでも、オフィス勤務を行っていた時のように、しっかりと社員に正当な評価をするには、どのような方法があるのでしょうか?

今回は、リモートワークにおける社員への評価や課題について紹介します。

1. リモートワーク導入で従業員の評価に悩む管理職が増えている


リモートワークは、多くの従業員にとって快適な働き方の1つではありますが、従業員を評価する管理職の方たちにとっては、いくつか問題があります。

まず最初に、リモートワーク導入後、管理職の方たちが従業員に評価をつける時、どのような悩みがあるのかについて、主な悩みを3つを紹介します。

1-1. 従業員の勤務実態が見えないため評価しづらい

オフィスに勤務していれば、管理職や上司が従業員の勤務実態を直接確認することができるので、仕事の進捗や勤務態度などが正確に評価できます。

しかし、リモートワークでは、従業員1人1人が在宅で仕事を行っているので、今までのように直接勤務実態を確認することができません。

さらに、出勤時間や退勤時間、残業時間なども正確に確認できないので、遅刻を見逃してしまったり、サービス残業になってしまうことも少なくありません。

そのため、従業員を管理している方たちは、従業員の勤務状況を評価することが難しくなっており、リモートワークにおける課題の1つです。

1-2. 在宅勤務者と通常勤務者で不公平感が出てしまう

従業員全員にしっかりと公平な評価を与えることも管理職の重要な業務の1つです。

従業員全員がオフィスに勤務をしている場合は、しっかりと公平に全員を評価することができます。

しかし、1部の従業員だけがリモートワークを行っている場合などは、公平に評価することが難しくなってしまいます。

さらに、出勤時間や残業時間、勤務態度など、確認しないと分かりづらいことは、特に不公平感が出てしまいます。

そのため、働き方が違う従業員を公平に評価することも、管理職はリモートワークにおける課題の1つです。

1-3. 成果主義に偏ってしまいやすくなる

仕事への取り組み方やモチベーションなどの勤務態度は、給与査定や人事評価には欠かせない項目です。

しかし、リモートワークでは、仕事の進捗状況や労働時間、勤務態度などを正確に把握することが難しく、仕事完了時や出勤、退勤の報告などでしか従業員を評価することができません。

また、勤務態度を直接確認することができないので、どうしても作業量に比例して評価を付けてしまうことが多くなってしまいます。

そのため、しっかり従業員を評価しているつもりでも、リモートワークでは成果主義に偏りやすくなります。

2. リモートワークでも正当な評価をする方法とは


リモートワークでも、オフィス勤務の状態と変わらないように、従業員を公平に評価することはとても大切です。

また、評価の不公平は従業員の不満やストレスの原因にもなってしまうので、迅速に改善する必要があります。

続いては、リモートワークでも正当な評価をする方法について4つ紹介します。

2-1. 目標達成率をもとに評価する

目標管理制度を導入して従業員1人1人に、期間内に達成したい目標を定めてもらい、それをもとに評価を行う方法です。

全員に同じ評価基準で評価をしてしまうと、どうしても正確に判断できない項目ができてしまい、不公平な評価になってしまいます。

しかし、従業員1人1人が定めた目標の達成率をもとに評価を行えば、しっかりと公平に評価を行うことが可能です。

さらに、従業員も自分で定めてしまった以上、納得がいかない評価だと感じることも少なく、問題が発生しにくいです。

2-2. 評価項目を明確にし、従業員へ共有する

従業員の勤務実態が把握できないリモートワークにおいて評価項目を明確にして従業員に共有することは、とても効果的な方法です。

今までのオフィス勤務を前提としている評価項目で従業員の評価を行ってしまうと、多くの課題が発生してしまいますが、リモートワークに合わせた新しい評価項目で従業員を評価すれば、それらの課題はほとんど改善されます。

仕事の進捗状況を定期的に上司に報告したり、zoomやSkypeなどを利用したビデオ会議で対面での話し合いの場を設けるなど、リモートワークでも行えることは多いです。

さらに、そこで従業員の作業の取り組み方や目標達成のための方法、モチベーションなどをある程度把握することができ、評価もしやすくなります。

また、出勤や退勤、休憩など決まった時間に報告を行うなども効果的です。

2-3. 従業員とのコミュニケーションを積極的に取る

オフィスに勤務していると、いつでもコミュニケーションを取ることができ、その中でさまざまな評価をつけることができます。

しかし、リモートワークでは相手の都合やインターネット環境などによって簡単にコミュニケーションを取ることができません。

そのため、今まで通りの評価ができず課題になっていましたが、従業員と事前に時間を決め積極的にコミュニケーションを取ることで、それらの課題は改善できます。

特に仕事の進捗状況や残業の有無、休憩時間などしっかりコミュニケーションを取ることで、誤解や誤認を防ぐことが可能です。

2-4. ITツールを導入して一元管理がおすすめ

リモートワークでは、従業員の評価以外にも仕事で扱うファイルの共有や資料作成、書類手続きなどさまざまな作業に支障が出ることがあります。

また、書類確認や決済などの手続きが滞ってしまい、社内全体に大きな迷惑をかけてしまうリスクもあるので、それらを含むほとんどの業務をクラウドを導入して一元管理することも効果的な方法です。

クラウドで、ファイルの共有や従業員のタスク管理、タイムシフトや給与査定などを行えば、社内の誰でも簡単に確認することができるので、手続きの滞りなどが発生しにくくなります。

さらに、部署ごとに分けて管理したり、セキュリティー面をしっかり対策することで、安心でき使いやすいツールにすることも可能です。

そのため、リモートワーク導入を機に、社内の管理をクラウドで一元管理することもおすすめです。

3. まとめ


リモートワークは、多くの従業員のライフスタイルに合わせて快適に働くことができ、オフィスでかかる水道光熱費や交通費、通勤退勤にかかる時間を大きく削減することができます。

そのため、企業のコストカットにも従業員のストレス改善にもとても効果的な働き方です。

しかし、その反面で人事が従業員をしっかり評価することが難しくなってしまい、多くの企業の課題になってしまいました。

そのため、これらの課題をなかなか解決できずに悩んでいる企業は、今回紹介した内容を参考に改善してみることをおすすめします。